今さら聞けない行動経済学の超基本

「経済学」+「心理学」=行動経済学

かつての「経済学」は

「人は合理的な行動をとるに決まっている。」という考え方

つまり、完璧な人間が対象であった。

しかし、実際はそうとは限らない。

人は、感情で動いてしまうことの方が多い。

  • 痩せたいけど、食べたい。(食べた)
  • お店に行列があると、美味しそうに見える。(食べてみたくなる)
  • 買うつもりではなかったけど、レジ前のチョコをカゴに入れてしまう。

など

そうした人間の行動を決めているのは、心の動き=心理学が関わっている。

それが

行動経済学である。

行動経済学はどこで役に立つのか?

  • 個人

セルフコントロールできるようになる。

  • 人間関係

人間関係の理解が深まる。

組織の動きをコントロールできる。

  • 社会

社会や企業、組織の改善に役立つ。

種類が多いから選びやすいわけではない。

目の前の選択肢が多すぎると、その選択を先延ばしにしたり、選択すること自体をやめたりすることがある。

「決断疲れ」という状態がある。

人は変化を嫌う。

多くの人は、変化を避けようとする。

何か変化があると、損する可能性が生まれる。人は、これを無意識に避けようとする行動をとってしまう。

サブスクリプションの利用者が増えているのは、一度手に入れた習慣を変化させたくない(無くしたくない)という心理を利用していると言える。

アップテンポのBGMで早歩きになる理由

  • プライミング効果

事前に見聞きした物事・行動がその後の判断や行動に影響を与えるというもの。

先に受けた刺激が記憶に残って、無意識に後の行動に影響する。

①「力仕事をする前にスポーツドリンクを見せた」場合

②「力仕事をする前に何も見せない」場合

①の方が忍耐強かったという研究結果がある。

また、

高齢者をイメージする文章を読んでから歩くと、歩行スピードが遅くなった。

という実験もある。

「ナッジ」=良い行動を促す仕掛け

  • つい歩きたくなる階段で運動不足解消

地下鉄の階段を、踏むと音階に合わせたピアノの音が出るようにした結果

エスカレーターの使用者が減り

階段の利用者が66%増加した。

こうしたナッジを用いて、組織の行動をコントロールする。

超まとめ要約の最後

行動経済学は、不完全な人間をそのまま大切にする学問

人は、いつでも合理的というわけではなく、むしろ感情のままに不合理な行動をとってしまう。

だから、会社や組織内でもうまくいかない人間関係がある。

その時、この行動経済学の知識があれば、組織や他人をより良い方向に仕向けることができる。

読書には、その本の内容を理解するだけでなく、読書そのものがリラックス効果・ストレス軽減の効果があります。

要約を通じて、「読んでみたいな」と思った方は、書店またはネット等で探してみてください。


今さら聞けない 行動経済学の超基本 ミクロ・マクロの前に [ 橋本之克 ]

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